表題の通りです。壊れました。
最初に起きたこと
プリントが途中で止まっていました。
どうやらプリント途中にフィラメントが折れてしまったように見えたので、すぐに修復して再プリントしよう…。
あれ?…中で詰まってる?…
ということでプリントヘッドを全バラシ。
(後述しますが、内部の部品が再起不能なまでに壊れてました。ここまでの被害だとはつゆ知らず、さっさと再始動させようと焦っていたので写真がありません。)
原因
結論から言うと「スロートチューブ内のテフロンチューブが潰れた」のが原因でした。
もうちょっと噛み砕きます。
私の使っているFDM式3Dプリンタのヘッド部分はこんな構造をしています。
タテ一本の黄色というか、オレンジ色の直線がフィラメントです。
エクストルーダと呼ばれる、フィラメント送り出し用のステッピングモータが回転して、フィラメントをノズルの方向に送り出します。
送り出されたフィラメントはスロートチューブ(要は通路)を通ってヒーターブロックに。
ヒーターブロックはその名の通りヒーターがついていて、通常210℃とかに保温していますので、ここでフィラメントが溶けます。
で、エクストルーダから送り込まれるフィラメントの圧力で溶けたフィラメントが押し出されてノズルから出てくる。
…という原理で動いています。
そのスロートチューブ、金属管の外側にねじを切り、内側にテフロンチューブが入った2重構造をしているんですが、取り外してみたら、
Oh…(もちろんですが、取り外したのは左側。右側は新品です。)
先端が焦げて、フィラメントが通る部分も潰れてしまってました。
詰まったフィラメントを取り出すべく悪戦苦闘しているときに、ヒーターブロックから温度センサが外れて一時過温状態になってしまったんですが、それがまずかったようです。
(※センサが外れると過温状態になる理由:ヒーターはセンサで読み取った温度が210℃になるように制御されています。センサがヒーターブロックから外れると210℃より低い温度を検出するようになるので、ヒーターはがんばって温度を上げようとします。でもどんなにがんばってもセンサの読み取る温度は上がらず、結果ヒーターの性能のぎりぎりめいっぱいまで温度が上がり続けるという状況になります。)
修理
ということで修理しないといけなくなりました。
幸いにも自分でキットを組み立てた3Dプリンタなので、構造は熟知しています。交換用の部品をAmazonで売ってることも知っています。
なので、例によって自分で修理しました。
といっても、件のスロートチューブをねじねじして交換するだけです。
ヒーターブロックもついてきたので予備パーツに取っておきます。
ノズルもいっぱいついてきましたが、私は普段0.3mmを使っているので使い道がない…。
(ついてきたのは0.4mmのノズル×6)
ついでに、プリントヘッドのファンモータも交換しておきました。
ヘッドそのものを冷却するファンとプリント物を冷却するファンと、2つとも交換しました。
ヘッド冷却ファンは今回気付いたんですが、羽根が1枚折れてしまっていました。
こちらは折れたのは割と最近だと思います。
プリント物冷却ファンはずっと前からブーンという異音がしていたので交換しました。
下の写真はどちらも交換後です。
あまり詳しく寸法や形状が分からない状態で、電気的なスペックだけ合わせて手配しましたが寸法形状ともにジャストフィットでした。
今回交換に当たって、それぞれのファンの配線をコネクタ化しました。
元々はながーい平行線で制御基板まで走ってました。交換に当たって全部外すのが手間だったので、ちょん切ってコネクタに。
ヘッド冷却ファンは2P、プリント物冷却ファンは3Pのコネクタを使うことで、逆挿しを防止してます。
今後、またファンを交換する必要が生じたときも、コネクタから先だけ交換すればそれで済むようになりました。
まとめ
3Dプリンタを自前修理したよ、という報告でした。
この3Dプリンタはキットを購入して自分で組み立てたものです。
なので、構造を熟知していましたし、分解・修理するにあたっての心理的な抵抗は0でした。
一切の躊躇なくバラしました。(笑)
これが10万円する完成品のプリンターだったらこうはいってないでしょう。
いざとなれば(必要な部品とそれなりのやる気さえあれば)自分で修理できるという、3Dプリンタキットの面目躍如といった感じです。
日程感としては、不調に気づいてからすぐに発注、2日後に到着、その翌日修理完了。といった感じで、3日ほど3Dプリンタが使えない時間が発生しました。
もちろんこんなに早く届くのはありがたい限り(Amazonさんクロネコさんありがと)ですが、ちょうどいろいろ作ろうとしてガンガン動かしてたタイミングで使えなくなってしまい、そこから3日間完全停止の期間があったのはちょっと痛いところ。
なるべく補修部品は手元に置いておきたいなとも思います。
なんならもう一台買って組み立てずに部品取り用で置いておこうかしら。
…
さておき、また今日からガンガン働いてもらうとしましょう(笑)
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