先日、百円ショップのジョイントラックでモジュールレイアウトのベースを作るという記事を書きました。
(いつの間にか3か月経ってた…)
あれからちまちま作業して、ひとまずの完成を見たのでご報告したいと思います。
初製作のモジュールレイアウト
実は私鉄道模型歴は10年以上ですが、まともにレイアウト(固定式・モジュールとも)やジオラマを完成させたことはありませんでした。
そんな私の初めてのモジュールレイアウトはこんな感じになりました。
ベースを作った記事でも触れましたが、呉線の安芸幸崎~忠海間とか予讃線の海岸寺~津島ノ宮間をそのまま複線にしたようなイメージで作りました。
手前の水面は海で、波が穏やかな内海という設定。(瀬戸内海をイメージ)
海沿いの、複線電化された幹線~亜幹線くらいのイメージでまとめてみました。
製作過程
前回の記事の終わりがこんな状態でした。
ふわっとイメージはできていましたが、なんせまだふわっと。
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紙ねんど・キッチンペーパー・石こうなどで山の形を造成。
真っ白なのも手伝ってなんか微妙と思い始める。(白に引っ張られて写真が暗い暗い)
線路部分の黒いのはゴムシートを敷いてみました。走行音が静かになるかなと。
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タミヤの「テクスチャーペイント土」で山を塗って下地処理。
なんかさらに微妙な感じに。ちょっとやっちまった感が出てくる。
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KATOのフォーリッジクラスタで植樹すると一気にそれらしくなり、テンションアップ。
書籍なんかだと複数の色のフォーリッジを混ぜるとかテクニックとして紹介されてますが、これでも十分に思えます。
レールはTOMIXのワイドPCレールを使用しましたが、あまりにきれいすぎる(新線落成直後かと)ので全体を茶色系で汚してみました。
もうちょっと思い切ってワイルドに汚した方がそれらしくなったかも。海沿いって設定なのでもっといろいろ錆びるだろうし。(写真が実物よりだいぶおとなしく見えてるってのもあります)
側壁は元の高い壁から低い柵のようなタイプに変更しました。
足回りが見えた方がたぶんカッコいいので。
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ワイドレール用の築堤パーツは、プラ感を消すために一度グレーを吹き、下部から水面より少しだけ上の部分まで少し濃いグレーで塗装・墨入れしてみました。
コンクリートの堤防は海水で濡れた部分が少し濃い色に見えるので、その色の違いを濃いグレーで塗装することで表現。(←瀬戸内の港町出身の人)
その色が濃くなっている部分の水面近くに少しだけバラストを撒きました。
堤防には野生のカキやフジツボがわらわらくっついていたりするのでその再現です。
こいつらが水から顔を出しているということは、今は少なくとも満ち潮の時間帯ではなさそうです。
(満ち潮からだんだん潮が引いて行っている時間帯をイメージしてます)
また、築堤の横の排水管からは線路由来のサビを含んだ雨水が流れてくることを考え、排水管から海に向かってサビ色のウエザリングをちょちょっと(写真でアップで見ると思った以上に雑い)。
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ここで右側の崖と車両が接触しないか気になり、草木の隙間からボンドを流し込んでフォーリッジクラスタを必死に押さえつけたのち、
とりあえず手持ちの車両から図体のでかい285系を載せてみました。ギリギリですが接触はしてないので、たぶん大丈夫でしょう。
様子を見てヤバそうなら一面思い切って伐採してコンクリートで固めちゃいましょう。
その時は落石センサーもつけなきゃ。
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水面を設置。地面をスチレンボードと厚紙でかさ上げしてジオコレの水面を貼っただけ。
のっぺりしてますが、内海の凪の海イメージなのでこれでOK。
もちろん堤防の濡れてる部分やカキが水面から顔を出すように、高さを絶妙に調整。
(とはいったものの、ちょっと水面が高すぎました。ジョイントラックの隅の柱部分の高さを考えると、線路をもう1~2mm高くした方が良かったです。)
ちなみに、TOMIXの築堤を堤防として使い、ジオコレの水面シートで海面を表現するというアイデアは私のオリジナルではなく、とある鉄道模型関連の書籍に紹介されていたものです。本文には、
海面に向かって階段が降りていくのは若干不自然ではあるが、お手軽に海岸線を走る線路になった。
(イカロスMOOK『Nゲージプラス 05 省スペースで鉄道模型を遊ぶ』より引用)
と書かれていましたが、「堤防から海面に向かって降りていく階段」というのは実は私の地元では割とよく見られる光景なので、ちょっと本気出して作りこんでみた次第です。
書籍ではワイドレール用の背の高い防音壁を波よけとして使っていましたが、穏やかな海の設定なので思い切って背の低い柵に変更し、車両の足回りがよく見えるようにしました。(柵は保線工事の人が海に落ちないように設置されていると想定)
これならマリンライナーやサンライズの1階席のお客さんも海がよく見えます。
地元は海が遠浅で潮の満ち引きが大きい地域です。海岸の随所に砂浜や岩場に向かって降りていく階段があり、満ち潮に近い時には砂浜や岩場が海に沈んでしまうために海面に向かって降りていく階段に見える、ということです。市内に鉄道がこんな海沿いを走る区間はないけどね。
…
架線柱の碍子を白に色差ししたのは正解でした。山の緑の中でめちゃ映えてます。
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撮影用に背景ボードを製作。
スチレンボードに過去に撮影した写真の中から青空がきれいに映っているものを選んで引き延ばして印刷して貼り付けて、目玉クリップをスタンド代わりにつけました。背景のごちゃごちゃを隠すには十分。
(本物の空の写真なので当たり前といえばそんな気もしますが)とてもリアルです。
モジュールサイズ・線路の高さとアジャスターの確認
モジュールのサイズは横約450mm×奥行約200mm×最高部の高さ約240mm(アジャスターを一番縮めた状態)。
一番アジャスターを縮めた状態で机~道床下端まで65mm。
レンガ橋脚の60mm(20+20+20mm)にファイントラックを直接セットすると気持ち橋脚が低いくらいの位置関係。
(高架線路は路盤高さが違うことを知ってますが手持ちがないので詳細不明。)
アジャスターを伸ばした状態(あと1周で外れるところ)で机~道床下端まで70mm。
こちらはレンガ橋脚の75mm(20+20+20+10+5mm)にファイントラックを直接つけるとちょうどいい高さ。
この間の高さならアジャスターで調整可能です。
モジュール外の線路に通常のファイントラック、線路の保持にレンガ橋脚を使うなら、65mmか70mmにしておいてアジャスタで調整する感じになるかと。
(この後の写真や映像は車両ケースも駆使しながら65mmに保持しています)
アジャスターのねじ部は取り外せるので、もっと長いものに交換すれば、もう少し高くできるようになるでしょう。
ギャラリー
実際に車両を置いて写真を撮ってみました。
ところで、実際にこういうお立ち台があったとしても、船がないとこのアングルからは撮れないですね。(今だったらドローンとか?)
このあたりはドローンかヘリコプター必須でしょうか。
もちろんレイアウトなので好き勝手移動できるし、列車も好きな場所で止め放題です。
…
線路際の柵をワイドレールの壁に変えてみると、山陽本線の須磨あたりで海沿いを走ってる区間にも見えます。(あっち複々線ですけど)(塗装もウエザリングもしてないので若干浮いてます)
レイアウト右側の山の上から見下ろすとこんな感じ。
いいね。
…
ここからは窓からの西日を取り入れてみました。
(このカットでステンレス車体や海面への夕日の反射がきれいすぎてため息)
いいねいいね。いい撮影スポットができました。
YouTube
せっかくなので製作過程と走行動画をまとめてYouTubeにアップしようと思います。
動画を鋭意製作中。
動画アップしました。ざっくりした説明もしてるので走行動画は5分過ぎから。
まとめ
今回、百円ショップでベースを作って、モジュールレイアウトに仕立ててみました。
初めてレイアウトを作ったんですが、「ふわっとしたイメージが実際にレイアウトに具現化していく」ところや、「地面を作った段階では微妙に感じたものが、植物の緑が入って一気にそれらしくなる」ところなど、非常に面白かったです。
せっかく作りましたが、これ1台だけではさみしいので、置き場所や使い方とも相談しながら第2段・第3弾~も作ってみようと思います。
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