前回まで/次回以降の取り組みはこちらから。
どんどん続きを作っていきますよー。
今日は水やりを自動で行う機構をArduinoでコントロールできるように改造していきます。
ここまでのおさらい
前々回考えた中からのプランCの水タンク+灯油ポンプ案を選び、前回は必要なパーツを3Dプリントして動作確認まで行いました。
注:灯油ポンプ本来の使い方でないことは重々承知していますし、これ専用にポンプを1本買っているので、今後このポンプを本来の灯油を移し替える用途に使う予定もありません。
ここから、Arduinoでコントロールできるようにしていきます。
ON/OFF制御できるようにする
まずはポンプのON/OFFをコントロールできるようにします。
…といっても、ポンプ本体にはなるべく手を加えず、という発想で行きます。
まず、コントロール用の電極を作ります。
薄いユニバーサル基板を10×20mm(くらい)に切り出して、
両面に銅箔テープを貼ります。
このあと、表と裏のテープが通電しないように一回りだけ小さく切り出しました。
そして両面に電線をはんだ付けして、片方の電池の-極と-極の電極の間に挟み込むようにして電池をセットします。
仕組みは単純です。
もともとの回路はこんな感じですが、
本来常に接触している電池の-極とポンプの-極の間を、そこを今回作った基板で無理やり切り離しているだけです。ポンプ本体のスイッチは常にONにしておきます。
で、基板の両面で電気が流れるようにするか流れないようにするかでポンプをコントロールします。
案外単純でしょ。
この方法だと、たいていの電池で動くもの(のうち、単純にモーターやLEDを動かすだけのもの)はArduinoで簡単にコントロールできるようになります。
そしてこのON/OFFコントロールには今回使用しているパーツキットからリレーモジュールがそのまま使えます。
「+」端子は+5V、「ー」端子はGNDに接続しておき、「S」端子に5Vをかけるとリレーが動きます。
リレーというのは電磁石を使ったスイッチです。
動いていない状態だと「NC」と書かれた側の2つの端子がつながっていて、「ON」(普通NOなんですけどこのモジュールはONと書かれています)と書かれた側の2つの端子は切り離されています。
リレーを動かすと逆に、「NC」側の2つの端子が切れ、「ON」側の2つの端子がつながります。
今回はArduinoから「水やりをしろ」=「ポンプを動かせ」という指示を出すので「ON」側に先ほどの電極からの電線をつなぎます。
タンクの水切れを検知する
次に、水やり用タンクの水切れを検知できるようにします。
というのも、今回作ろうとしている水やりシステムは、いくらポンプを動かしてもタンクに水がなければ水やりすることはできなくなります。当たり前ですが。
もっとも、20ℓも入るタンクを使うので短くても2~3週間くらいは持ちますが、逆に頻度が低すぎて忘れてしまうかもしれません。
なので、水が少なくなったらお知らせしてくれる機能を持たせてみようと思います。
センサを作る
今回はセンサから作ります。といっても超単純です。
まず、長さ300mm、直径1mmの真鍮線を2本用意して、
全体に熱収縮チューブをかけてあげます。
それを2本ならべて熱収縮チューブでまとめます。
2本の平行コードみたいな状態ができました。これがセンサです。
電線をはんだ付けして、ポンプに取り付けます。
このセンサの先端が両方とも水に浸かっているとわずかな電気が流れるが、空気中にあると電気が流れないことを利用します。
ブレッドボード上に回路を組みます。
仕組みとしては以前に土の水分量を測るのに使ったのと同様の回路・仕組みを使いました。
LEDとR3は省略しましたが、回路図もこのまんまです。
R1=10kΩ、R2=10kΩにしました。
センサの先端部分が水に触れていないとほぼ0V、水に触れるとそれより高い電圧が返ってきます。
これを逆に応用すると、お風呂のお湯がいっぱいになったことを知らせたり、雨が降り出したことを知らせたりできそうですね。
ユニバーサル基板にまとめる
ここまでで、
- 温度・湿度・大気圧・照度のセンサユニット
- 土の水分量センサ
- ポンプ制御用の電線と水切れセンサ
の電線がArduinoにつながっています。ちょっとブレッドボードの状態を見てみましょう。
電線ごっちゃごちゃですね。
この状態で2~3か月も運用するのは線が抜けたりしていくというのはちょっと不安です。
なので、Arduino用のユニバーサル基板に回路としてまとめました。
裏はこんな感じ。はんだ付けきちゃない…。
これまでにあった電線をまとめるだけでなく、他にいくつか機能を追加しました。
- ガーデンライト用のLEDの明るさをコントロールする半固定抵抗
(青いダイヤル、5Vを直接つなぐと明るすぎる感じがしたのでコントロールできるように) - スイッチ2つ追加
(使い道は決めていませんが、なんか使えるかなと)
で、作ったんですがどうでもいいスチャラカをやらかしたのでさらしておきます。
よく見ると、基板裏側の配線とArduinoのUSBコネクタとが接触していました。
この配線は+5Vのかかるラインなので、USBコネクタの外側(=GND)と接触すると即死です。
最悪つないだPCが壊れます。
なので、もう一枚ユニバーサル基板を用意して何も部品の乗っていない「シールド」を作り、
(配線を横向きに出せるようにコネクタが載ってますけど)
3枚重ねにすることでUSBコネクタとの接触を回避しました。
ケーブルつなぐとこんな感じですね。
電線は左から土の水分量センサ、屋外用のセンサユニット、ポンプ関連、USBケーブルです。
電子工作的な要素はこれでいったん終了になります。
が、まだまだ続きます。
ここからはRaspberryPiと組み合わせていきます。
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